第2回 英国の紅茶と健康 最新事情
〜スコットランド在住の料理研究家に聞く〜
第1回の「紅茶 新発見!」を通じて、英国に伝えられた時には、紅茶は健康維持に役立つ「薬」として広められたことをお伝えしました。今回は、10月初旬に開催された「世界お茶まつり」のために来日された、スコットランド在住の料理研究家アン・スカジェル先生から、現代の英国における紅茶と健康事情について伺いました。
 
Q: 現代の英国人にとって、紅茶はどんな飲み物だと考えられていますか?
A:

英国は、紅茶をよく飲む国として知られていますが、最近人々の健康志向の高まりを背景に、紅茶の健康効果がマスコミを通じて紹介され、おいしいだけでなく、健康維持にも役立つ紅茶の良さが、あらためて見直されつつあります。

また、英国ではこれまでミルクを入れて飲むミルクティーがたいへん人気でしたが、最近ではミルクや砂糖を入れずに、ストレートティーを飲む方も多くなってきました。ストレートで飲めば、カロリーはゼロです。また、紅茶はコーヒーと比べ、カフェインが少ないという理由から、夕食後に紅茶を飲む人も増えてきたように思われます。


Q: 日本では、英国人はリーフティーを使って優雅なアフタヌーンティーを楽しんでいるというイメージが強いのですが、実際はいかがですか?
A: 日本の皆さんのイメージに反して、多くの英国人はティーバッグを使って紅茶を飲んでいます。最近では、ティーバッグの種類も豊富なので、ティーバッグ人気は以前にもまして高まっているようです。ティーバッグでも正しいいれ方でいれれば、簡単においしい紅茶が楽しめるのです。若者をはじめ、最近はより多くの人々が、バラエティーに富んだティーバッグを使って、気軽においしい紅茶を楽しんでいるようです。



Q: 日本では、ティーバッグで紅茶をいれるときにマグカップを使うことが多いのですが、英国の場合は、ティーポットを使うことが多いそうですね。これはどうしてでしょうか?
A: たくさん飲みたいからかしら!(笑)。オフィスではマグカップなどで飲む機会も多いと思いますが、家庭ではもっぱらティーポットで、たっぷり紅茶を楽しみます。使われているポットの多くは、陶磁器製かステンレス製のものが中心ですが、透明のガラスのポットを利用すれば、紅茶が徐々に抽出される様子も目で見ることができるので、いれる過程も楽しめるかと思います。



Q: 英国人は1日に何度もティータイムを楽しむ、と聞きますが、実際どれくらいあるのでしょうか?
A:

紅茶の国、英国では、好きな方であれば、朝から晩まで1日中ティータイムを楽しみます。主なティータイムは以下の通りです。

アーリーモーニングティー: 朝起きてからベッドでいただく紅茶
ブレックファーストティー: 朝食時に飲む紅茶
イレブンジズ: 午前11時頃一息いれるときに飲む紅茶
ランチタイムティー: 昼食時に飲む紅茶
アフタヌーンティー: 午後に一息いれるときに飲む紅茶
ハイティー: 夕方、軽い夕食とともに飲む紅茶
アフターディナーティー: 夕食後に、ときにはデザートとともに楽しむ紅茶
ナイトティー: 夜寝る前に飲む紅茶

ちなみに、私の場合は、1日7回ほどティータイムを楽しんでいます。また、紅茶を蒸らす時間を調節し、朝は少し濃いめに、また夜は薄めの紅茶を飲むようにしています。夜眠れなくなるのでは、と心配な方は、少し薄めの紅茶を飲んでみてはいかがですか。


Q: 日本では緑茶を飲んでいる時に「茶柱が立つと縁起がいい」と言いますが、英国では、紅茶にまつわる言い伝えなどありますか?
A: 昔から伝わる話として、リーフティーを飲んでいるときに、茶の茎が紅茶の表面に浮かんできたら、いつか背が高く、ハンサムな男性にめぐり逢えると言われています。また、複数で紅茶を飲んでいる時、前回と異なる人が紅茶をいれた場合には、紅茶を注がれた人の1日の運は良くないというジンクスがあります。これらは、特に女性の間ではいまだに信じられています。



Q: 最後に、アンさんのお気に入りのティータイムについて教えてください。
A: 朝起きがけにベッドで飲むアーリーモーニングティーが大好きです。毎朝主人がベッドまで運んできてくれるおいしい紅茶を飲みながら、1日の予定を考えます。頭がすっきりして、すばらしい1日のスタートを切ることができます。また、午後のアフタヌーンティーも大好きです。どんなに忙しくても、全てを中断し、ゆっくりとおいしい紅茶を味わうのです。そうすることによって、カラダも心もリラックスし、心に余裕が生まれます。そんなすばらしい時間を生み出してくれるティータイムは、あわただしい毎日の生活の中でかかせない、私の貴重な時間なのです。


 
 
   

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